甲マンション203 号室を所有しているAは、高齢になり判断能力に不安を抱えていたところ、Bとの間で、Bに高額の報酬を支払って同室の内装をリフォームしてもらう旨の請負契約を締結した。
この場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。
正答2
解説
肢1:意思能力を欠く者がした法律行為は無効であり(民法3条の2)、Aは意思無能力を理由に無効を主張できる。 正しい。
肢2:行為能力の制限を理由に取り消すには、現実に後見開始の審判を受けて成年被後見人となっていることが必要(民法8条・9条)。
審判を受けていない以上、事理弁識能力を欠く常況にあったとしても行為能力の制限を理由とする取消しはできず、意思能力の欠如を証明して無効を主張するほかない。 誤り。
肢3:欺罔により誤信して意思表示をした場合は詐欺による取消しができる(民法96条1項)。 正しい。
肢4:窮迫・軽率・無経験に乗じて著しく過大な対価を約束させる行為は暴利行為として公序良俗違反(民法90条)により無効となる。 正しい。
正解は肢2(後見開始の審判を受けていない以上、行為能力の制限を理由とする取消しはできないため)。