AとBとの間で、甲マンション707号室を代金2,000万円でAがBに売却する旨の契約が結ばれた。
その後、Bは代金全額をAに支払ったが、Aは履行期を過ぎても同室をBに引き渡していない。
この場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。
正答4
解説
肢1は誤り。
引渡債務の強制履行の請求には債務者の帰責事由は不要であり、履行遅滞の事実があれば足りる。
肢2も誤り。
履行遅滞による損害賠償請求に催告は不要であり、催告は解除の要件であって損害賠償請求の要件ではない。
肢3も誤り。
解除権を行使しても損害賠償の請求は妨げられず、遅延による損害の賠償も請求できる。
これに対し肢4は正しい。
Aの帰責事由による引渡遅滞中にAが707号室をCに二重売却し、Cが先に所有権移転登記を備えた場合、AのBに対する引渡債務は履行不能となり、Bは履行不能によって生じた損害の賠償(填補賠償)をAに請求できる。
正解は肢4。