2017年度 マンション管理士試験 問11
大規模な火災、震災その他の災害で政令で定めるものにより区分所有建物の全部が滅失した場合における被災区分所有建物の敷地に関する次の記述のうち、民法及び被災区分所有建物の再建等に関する特別措置法の規定によれば、誤っているものはどれか。
正答1
解説
被災区分所有建物の再建等に関する特別措置法2条により、区分所有建物全部滅失後の敷地共有者等は、政令施行の日から起算して3年を経過する日までの間、集会を開き、管理者を置くことができるにとどまり、規約を定める権能は認められていない。 肢1は「規約を定め」ができるとしている点で誤り。 肢2は同法3条により、招集者が敷地共有者等の所在を知ることができないときは滅失建物の敷地内の見やすい場所への掲示による通知が認められており正しい。 肢3は同法6条により、原則として施行日から1月経過日の翌日から3年を経過する日までは分割請求ができないが、5分の1を超える議決権を有する者が請求する場合等はこの制限の例外として認められており正しい。 肢4は同法5条により、敷地売却決議では売却の相手方の氏名・名称及び売却代金の見込額を定めなければならず正しい。 正解(誤っているもの)は肢1。法改正による注意
正答と採点は出題当時の正解によります。
肢1と肢3は、2026年4月施行の区分所有法等の改正(被災マンション法の規定の区分所有法への統合)により、現行法では結論が変わります。全部滅失した建物の敷地共有者等は、現行法では滅失の日から5年間(政令指定災害では政令で定める期間の末日まで延長)、集会を開き、規約を定め、管理者を置くことができるため、規約を定められないことを理由に肢1を誤りとする前提は成り立ちません。また政令指定災害の場合、分割請求の制限が外れるのは3分の1を超える議決権を有する者が請求する場合等に改められたため、5分の1を超える議決権で足りるとする肢3は誤りになります。現行法では、この問題はそのままの形では成立しません。 根拠:建物の区分所有等に関する法律第72条・第77条第1項、被災区分所有建物の再建等に関する特別措置法第2条・第3条(2026年4月1日施行) (2026年10月時点の法令による)