たんぱく質の真の消化吸収率を求めるために出納試験を行い、以下の結果を得た。
摂取窒素量 10.0 g/日、糞便中窒素量 2.5 g/日、尿中窒素量 2.0 g/日、無たんぱく質食摂取時の糞便中窒素量(糞便中内因性窒素量)1.0 g/日。
たんぱく質の真の消化吸収率(%)として、最も適当なのはどれか。
1つ選べ。
正答4
解説
正解は4です。
窒素出納試験の結果から、たんぱく質の真の消化吸収率を求める計算問題です。
真の消化吸収率は、糞便中の窒素から消化管由来の内因性窒素を差し引いて求めます。
尿中窒素量は体内での利用を表す値で、消化吸収率の計算には使いません。
【計算】
真の消化吸収率(%)= {摂取窒素量 −(糞便中窒素量 − 糞便中内因性窒素量)} ÷ 摂取窒素量 × 100
数値を代入すると {10.0 −(2.5 − 1.0)} ÷ 10.0 × 100 です。
括弧の中は 2.5 − 1.0 = 1.5 g/日です。
分子は 10.0 − 1.5 = 8.5 g/日です。
8.5 ÷ 10.0 × 100 = 85%です。
【選択肢別解説】
1:× 55%は、尿中窒素量まで差し引いた値(10.0 − 2.5 − 2.0 = 5.5)で、消化吸収率の計算に尿中窒素を含めているため誤りです。
2:× 65%は、尿中窒素量を差し引いたうえで内因性窒素量を加えた値(10.0 − 2.5 − 2.0 + 1.0 = 6.5)です。
尿中窒素は消化吸収率の計算に使わないため誤りです。
3:× 75%は、内因性窒素を差し引かずに求めた見かけの消化吸収率(10.0 − 2.5 = 7.5)です。
4:○ 85%が真の消化吸収率です。
糞便中窒素2.5 g/日から内因性窒素1.0 g/日を差し引いた1.5 g/日を、食事由来の未吸収分として計算します。
5:× 95%は、糞便中窒素量から尿中窒素量を差し引いた0.5 g/日(2.5 − 2.0)を未吸収分とした値です。
尿中窒素は吸収された後に体内で使われて排泄された窒素なので、未吸収分から差し引くのは誤りです。
差し引くべきなのは、尿中窒素ではなく糞便中内因性窒素量の1.0 g/日です。
【ポイント】
見かけの消化吸収率は内因性窒素を考慮せず、真の消化吸収率は考慮するため、真の値の方が高くなります。
尿中窒素量は、生物価や正味たんぱく質利用率の計算で使います。