正答4
解説
正解は4です。
この問題は、建物の賃借権の譲渡・転貸と相続に関する民法・借地借家法のルールを問うています。
【選択肢別解説】
1:× 賃借人の死亡を理由に、賃貸人は契約を解除できません。
賃借権は財産権として相続人に承継されます(民法896条)。
相続は無断譲渡にあたらないため、民法612条による解除の対象にもなりません。
2:× 使用貸借で第三者に使用させることも転貸に該当します。
民法612条は「第三者に賃借物の使用又は収益をさせ」ることを制限しており、有償か無償かを問いません。
3:× 禁止の定めがなくても、自由に譲渡・転貸することはできません。
民法612条1項により、賃借権の譲渡や転貸には賃貸人の承諾が必要です。
無断で第三者に使用させた場合は、同条2項により解除の対象となります。
4:○ 建物の賃借権について、賃貸人の承諾に代わる裁判所の許可の制度はありません。
借地借家法19条の承諾に代わる許可の制度は、借地権(土地の賃借権)についてのものです。
建物賃貸借にはこれに相当する規定がないため、賃貸人が承諾しなければ譲渡はできません。
【ポイント】
「承諾に代わる許可」は借地にはあるが建物にはない、という対比が頻出です。
無断転貸でも、背信的行為と認めるに足りない特段の事情があれば解除は認められません(信頼関係破壊の法理)。