賃貸住宅管理に関する次の記述のうち、不適切なものはいくつあるか。
ア 空き家を有効活用する場合、賃貸不動産として利用することは有力な選択肢であるが、建物所有者に賃貸住宅経営の経験がないケースが多いこと、修繕義務の所在など契約関係について特別な取り扱いが考慮される場合があること、現在賃貸市場に供給されていない不動産であることなどが阻害要因となる。
イ 民間賃貸住宅のセーフティネット機能の向上を図る観点から、住宅確保要配慮者の民間賃貸住宅への円滑な入居の促進を図るため、地方公共団体、関係業者、居住支援団体等により居住支援協議会が構成され、住宅情報の提供等の支援が実施されている。
ウ 「住生活基本計画」(令和3年3月19日閣議決定)は、「新たな日常」やDXの進展に対応した新しい住まい方の実現、頻発・激甚化する災害新ステージにおける安全な住宅・住宅地の形成と被災者の住まいの確保、子どもを産み育てやすい住まいの実現、脱炭素社会に向けた住宅循環システムの構築と良質な住宅ストックの形成などの目標を掲げている。
エ 引き続き成長産業として期待される不動産業の中・長期ビジョンを示した「不動産業ビジョン2030~令和時代の『不動産最適活用』に向けて~」(国土交通省平成31年4月24日公表)は、官民共通の目標としてエリア価値の向上を設定し、地域ニーズを掘り起こし、不動産最適活用を通じてエリア価値と不動産価値の相乗的な向上を図るとした。
正答1
解説
正解は1です。
空き家の活用、居住支援協議会、住生活基本計画、不動産業ビジョン2030など、賃貸住宅管理を取り巻く政策を問う問題です。
ア〜エの○×は記述が適切かどうかを示し、不適切な記述(×)の数を数えます。
【記述別解説】
ア:○ 空き家を賃貸住宅として活用することは有力な選択肢です。
一方で、所有者に賃貸経営の経験がないことや、修繕義務など契約関係で特別な扱いが必要な場合があることが阻害要因とされます。
現在は賃貸市場に出ていない物件であることも、阻害要因の一つです。
イ:○ 住宅確保要配慮者(低額所得者、高齢者、障害者、子育て世帯など)の円滑な入居を促進するため、居住支援協議会が設けられています。
地方公共団体、関係業者、居住支援団体などで構成され、住宅情報の提供などの支援を行っています(住宅セーフティネット法)。
ウ:○ 令和3年3月19日に閣議決定された住生活基本計画は、8つの目標を掲げています。
「新たな日常」やDX(デジタルトランスフォーメーション)への対応、災害に強い住宅地の形成、子どもを産み育てやすい住まい、脱炭素社会に向けた住宅循環システムの構築などが含まれます。
エ:○ 不動産業ビジョン2030は、官民共通の目標の一つとして「エリア価値の向上」を掲げています。
地域のニーズを掘り起こし、不動産の最適活用を通じてエリア価値と不動産価値の相乗的な向上を図るとしています。
4つの記述はすべて適切で、不適切なものはないので、正解は1の「なし」です。
【ポイント】
個数問題では「なし」が正解になることもあるので、すべての記述を一つずつ丁寧に判断しましょう。
住宅セーフティネット制度では、要配慮者の入居を拒まない賃貸住宅の登録制度も設けられています。