賃貸住宅の管理に関する次の記述のうち、適切なものはいくつあるか。
ア 賃貸住宅が長期にわたり必要な機能と収益性を保持するためには、建物の劣化状況等の現状を知ることが必要であり、新築時とその後の維持管理の履歴情報の蓄積と利用は、必要なメンテナンスを無駄なく行うことにつながる。
イ 天井からの漏水が、建物の劣化に起因せず、上階入居者の使用方法に原因があると判明した場合、上階入居者が付保する賃貸住宅居住者総合保険と、建物所有者が付保する施設所有者賠償保険を適用できる。
ウ 貸室の引渡しにあたっては、鍵の引渡しの際に、管理業者と賃借人が立会い等により貸室の客観的な情報を残しておくことで、後日の修繕や原状回復に関するトラブルの防止にもつながる。
正答3
解説
正解は3です。
この問題は、賃貸住宅の維持管理と、漏水事故での保険の使い分けを問うものです。
記述ア・ウは適切、イは不適切です。
【記述別解説】
ア:○ 建物の現状を把握するには、新築時からの維持管理の履歴情報が欠かせません。
履歴情報を蓄積・活用すれば、必要なメンテナンスを無駄なく計画できます。
イ:× 施設所有者賠償責任保険は、建物の欠陥や管理の不備で所有者が責任を負う場合の保険です。
漏水の原因が上階入居者の使用方法にあるなら、所有者に責任はなく、この保険は使えません。
この場合は、上階入居者が加入する賃貸住宅居住者総合保険(個人賠償責任補償など)で対応します。
ウ:○ 鍵の引渡し時に管理業者と借主が立ち会い、室内の状況を記録しておくことは有益です。
後日、修繕や原状回復の範囲をめぐるトラブルを防ぐことにつながります。
適切なものはア・ウの2つなので、正解は3です。
【ポイント】
漏水事故では「原因がどこにあるか」で使う保険が決まります。
建物の劣化が原因なら所有者側の保険、入居者の過失が原因なら入居者側の保険と整理しましょう。