「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(再改訂版)」(国土交通省平成23年8月。以下、各問において「ガイドライン」という。)に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
正答3
解説
正解は3です。
この問題は、「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(再改訂版)」の基本的な考え方を問うものです。
【選択肢別解説】
1:× 通常損耗を借主の負担とする特約は、その範囲が契約書に具体的に明記されているか、口頭で説明されて借主が明確に認識し合意したことが必要です(最判平17.12.16)。
口頭で伝えるだけで足りるという点が誤りです。
2:× ガイドラインは、すべての設備に経過年数を考慮するわけではありません。
畳表・襖紙・障子紙などの消耗品や、フローリングの部分補修などは、経過年数を考慮しないとしています。
3:○ ガイドラインは、喫煙によって居室全体のクロス等がヤニで変色したり臭いが付着した場合、通常の使用による汚損を超えるものとしています。
そのため、当該居室全体のクリーニングや張替え費用を借主の負担とすることが妥当としています。
4:× ガイドラインは原状回復を、借主の居住・使用で生じた価値の減少のうち、故意・過失、善管注意義務違反、その他通常の使用を超える使用による損耗・毀損を復旧することと定義しています。
故意によるものに限る点が誤りです。
【ポイント】
原状回復は借りた当時の状態に戻すことではなく、通常損耗と経年変化は貸主負担というのがガイドラインの基本です。