正答1
解説
正解は1です。
この問題は、賃貸借契約を解除できるかどうかを、信頼関係破壊の法理などから問うものです。
【選択肢別解説】
1:○ 契約にペット飼育の定めがなくても、借主は契約や建物の性質から定まる用法に従って使用する義務を負います(民法616条・594条1項)。
あわせて、善良な管理者の注意をもって建物を保管する義務も負います(民法400条)。
飼育の態様が信頼関係を破壊する程度に至れば、貸主は契約を解除できます。
2:× 「期間内に支払がなければ、この催告をもって解除する」という停止条件付きの解除の意思表示は有効です。
解除は単独行為ですが、借主は期間内に支払えば解除を避けられるので、不当に不利な立場に置かれないからです。
3:× 無断転貸は原則として解除原因です(民法612条2項)。
しかし同居の子への転貸のように使用の実態が変わらない場合は、背信的行為と認めるに足りない特段の事情があるとして、解除は認められないと解されます(最判昭28.9.25)。
4:× 長期の賃料滞納などで信頼関係が著しく破壊されている場合は、無催告解除の特約がなくても、催告なしで解除できます。
判例も、信頼関係を著しく破壊する背信行為があれば無催告解除を認めています(最判昭27.4.25)。
【ポイント】
賃貸借の解除は、信頼関係が破壊されたかどうかで判断されます。
破壊されていなければ違反があっても解除できず、著しく破壊されていれば催告なしでも解除できる、という両面を押さえます。