正答2
解説
正解は2です。
ガイドラインに示された原状回復の考え方と、借主の負担額の計算を問う問題です。
この問題は最も不適切なものを選ぶので、○ が答え(不適切な記述)です。
【選択肢別解説】
1:× 適切な記述です。
1つ目のグラフでは、耐用年数6年の設備の借主負担割合は始点100%から直線的に下がり、経過6年で0%になります。
入居時の始点を50%とした場合も同じ傾きで下がるので、入居1年後の負担割合は3分の1で、負担額は2万円です(計算は下のとおり)。
2:○ 不適切な記述です。
2つ目の図では、新築時に100%の建物価値が時間とともに下がり、入居後は緩やかに下がる線と急に下がる線の2本に分かれています。
上の区分Aは緩やかな低下分で「賃料に含まれる部分」、下の区分Bは急な低下分で「賃借人負担部分」と示されています。
「経年変化・通常損耗」は賃料に含まれるAに入り、Bには借主の故意・過失や善管注意義務違反等による損耗が入ります。
3:× 適切な記述です。
襖紙や障子紙は消耗品としての性格が強いため、経過年数は考慮されません。
借主に故意・過失等がある場合には、張替え等の費用を借主の負担とするのが妥当とされています。
4:× 適切な記述です。
ペットによる柱やクロスのキズ、臭いの付着は、通常の使用による損耗とはいえません。
借主の善管注意義務違反に当たるとして、借主負担と判断される場合が多いとされています。
【計算】
1年当たりの負担割合の減少=100%÷6年=6分の1(約16.7%)です。
入居1年後の負担割合=50%−6分の1=3分の1(約33.3%)です。
借主の負担額=6万円×3分の1=2万円です。
【ポイント】
借主負担割合は、入居時点の残存価値を始点とし、耐用年数に応じて直線的に減らして求めます。
図の上段の「グレードアップ」は賃貸人負担部分で、次の入居者のための設備の更新などがこれに当たります。