「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(再改訂版)」(平成 23年8月国土交通省住宅局公表。以下、各問において「ガイドライン」という。)に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
正答1
解説
正解は1です。
国土交通省「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(再改訂版)」の考え方を問う問題です。
ガイドラインは、経年変化と通常損耗の修繕費は賃料に含まれており、貸主が負担するとしています。
【選択肢別解説】
1:○ ガイドラインは、借主の故意・過失や善管注意義務違反などによる損耗に当たらない設備の交換や化粧直しを、次の入居者確保のためのリフォームと位置づけます。
これらは経年変化・通常損耗の修繕に該当し、貸主が負担すべきものとされており、記述は適切です。
2:× ポスターやカレンダーを掲示するための画鋲の穴は、下地ボードの張替えが不要な程度であれば通常損耗とされ、貸主の負担です。
下地ボードの張替えが必要になる釘穴・ねじ穴とは区別されています。
3:× ガイドラインと異なる特約も、一定の要件を満たせば有効です。
特約の必要性があり暴利的でない客観的・合理的な理由があること、借主が通常の原状回復義務を超える負担を認識し、明確に合意していることが必要です。
4:× 畳表は消耗品として扱われ、経過年数は考慮されません。
借主の故意・過失等で毀損した場合は、張替え費用が経過年数による減額なく借主負担となります。
【ポイント】
特約の有効要件は、通常損耗補修特約に関する最判平成17年12月16日の考え方とあわせて押さえましょう。
経過年数を考慮しないものとして、畳表・襖紙・障子紙が頻出です。