AがBとの間で、A所有の甲土地につき建物所有目的で期間を50年とする賃貸借契約(以下この問において「本件契約」という。)を締結する場合に関する次の記述のうち、借地借家法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。
正答4
解説
正解は4です。
存続期間50年の借地契約について、地代減額請求・定期借地権・建物買取請求権・更新拒絶を問う問題です(借地借家法)。
【選択肢別解説】
1:× 「減額請求をすることはできない」が誤りです。
借地借家法11条1項ただし書で有効とされるのは、一定期間地代を増額しない旨の特約だけです。
減額しない旨の特約は借地権者に不利なので効力がなく、Bは減額請求ができます。
2:× 「公正証書で合意しなければならない」が誤りです。
賃貸アパートは居住の用に供する建物なので、事業用定期借地権(借地借家法23条)は使えません。
存続期間50年以上の一般定期借地権(借地借家法22条)として定めればよく、その特約は公正証書に限らず書面などで定めることができます。
3:× 「終了事由のいかんにかかわらず」が誤りです。
建物買取請求権は、存続期間が満了し契約の更新がない場合に認められます(借地借家法13条1項)。
判例は、借地権者の債務不履行による解除で終了した場合には、買取請求を認めていません。
4:○ 期間満了時に建物があり借地権者が更新を請求しても、借地権設定者が遅滞なく異議を述べれば更新されません(借地借家法5条1項ただし書)。
その異議には正当の事由が必要です(借地借家法6条)。
正当事由が認められれば、本件契約は更新されません。
【ポイント】
地代・家賃とも「増額しない特約は有効、減額しない特約は無効」です。
事業用定期借地権は居住用建物(賃貸アパート・マンションを含む)には使えず、公正証書が必要なのは事業用定期借地権の場合です。