AはBと、B所有の甲建物につき、居住を目的として、期間3年、賃料月額20万円と定めて賃貸借契約(以下この問において「本件契約」という。)を締結した。
この場合における次の記述のうち、借地借家法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。
正答2
解説
正解は2です。
この問題は誤っているものを選ぶので、○が答え(誤った記述)です。
期間の定めのある建物賃貸借の更新・解約申入れ・造作買取請求・定期建物賃貸借の通知を問う問題です。
【選択肢別解説】
1:× 正しい記述です。
期間満了の1年前から6か月前までに更新拒絶の通知をしないと、従前と同一の条件で更新したものとみなされます(借地借家法26条1項)。
この場合、更新後の期間は定めのないものとなります。
2:○ 誤った記述です。
賃貸人の解約申入れには、正当事由が必要です(借地借家法28条)。
立退料などの財産上の給付の申出は、正当事由の判断で考慮される補完的な要素にすぎません。
申出をしたからといって、正当事由があるとみなされるわけではありません。
3:× 正しい記述です。
賃貸人の同意を得て付加した造作は、期間満了で契約が終了するときに時価で買い取るよう請求できます(借地借家法33条1項)。
この規定は、転借人と賃貸人の間にも準用されます(同条2項)。
4:× 正しい記述です。
期間1年以上の定期建物賃貸借では、期間満了の1年前から6か月前までに終了の通知をしなければ、終了を賃借人に対抗できません(借地借家法38条4項、当時)。
【ポイント】
正当事由は建物の使用を必要とする事情が主な要素で、立退料はそれを補う要素です。
定期建物賃貸借の通知期間を過ぎた場合でも、通知の日から6か月を経過すれば終了を対抗できます。