正答3
解説
正解は3です。
鍼灸の鎮痛に関わる下行性抑制系を、どの上行路が賦活するかを問う問題です。
下行性抑制系は、中脳水道周囲灰白質から延髄の大縫線核などを経て脊髄後角に下り、痛みの伝達を抑える仕組みです。
この系を働かせるのは、侵害刺激の情報を脳幹網様体に伝える脊髄網様体路です。
鍼灸刺激の情報もこの経路を上行し、脳幹で下行性抑制系を賦活すると考えられています。
【選択肢別解説】
1:× 後索路(後索-内側毛帯路)は、識別性の触圧覚・振動覚・深部感覚を大脳皮質へ伝える経路です。
下行性抑制系の賦活には主に関与しません。
2:× 脊髄小脳路は、筋や腱からの固有感覚を小脳へ伝え、運動の協調に関わる経路です。
痛みの抑制とは関係しません。
3:○ 脊髄網様体路は、侵害情報を脳幹網様体に伝え、中脳水道周囲灰白質などを介して下行性抑制系を賦活します。
最も関与する経路です。
4:× 前脊髄視床路は、粗大な触圧覚を視床へ伝える経路です。
下行性抑制系の賦活に中心的に関わる経路ではありません。
【ポイント】
下行性抑制系は、中脳水道周囲灰白質から、大縫線核(セロトニン系)や青斑核(ノルアドレナリン系)を経て脊髄後角へ下ります。