48歳の男性。
脳梗塞後の右片麻痺。
発症から5か月経過。
Brunnstrom法ステージは上肢、下肢ともにⅢ。
T字杖で屋内歩行は自立しているが、疲労しやすく、すぐに椅子に腰掛ける。
遠近感が分かりづらく、平地でつまずくことがある。
自宅退院に向けた浴室の環境整備案を図に示す。
設置する手すりとして必要でないのはどれか。
正答5
解説
正解は5です。
この問題は必要でないものを選ぶので、○ が答え(設置不要な手すり)です。
右片麻痺で、使える手は左手です。
図の背もたれ付き洗体椅子は背もたれが図の上側にあり、座ると図の下側の水栓やシャンプー台の方を向きます。
この向きでは、図の左側の壁が患者の右側(麻痺側)、浴槽側が左側(非麻痺側)になります。
【選択肢別解説】
1:× ①入口縦手すりは必要です。
脱衣所から浴室へ入るときに段差をまたぐ際、進行方向の左側にあり、左手でつかめます。
易疲労で遠近感がつかみにくくつまずきやすいため、段差部での支持は重要です。
2:× ②バスボード手すりは必要です。
バスボードに座って浴槽をまたぐときに、体を支えて移乗を安定させます。
3:× ③縦手すりは必要です。
浴室から出るときには、進行方向の左側にあたり、左手でつかんで段差を越えられます。
洗体椅子から立ち上がって歩き出すときの支えにもなります。
4:× ④浴槽横手すりは必要です。
浴槽内での立ち座りや、浴槽内での姿勢保持に使います。
5:○ ⑤洗い場横手すりは必要ではありません。
洗体椅子に座ったとき、この手すりは患者の右側、つまり麻痺側にきます。
Brunnstrom法ステージⅢの右手では手すりをつかんで体を支えられないため、設置しても役に立ちません。
洗体椅子には背もたれがあり、座位の安定はそれで確保できます。
【ポイント】
片麻痺者の手すり計画では、動作ごとに非麻痺側の手で届く位置かを確認します。
入るときと出るときで左右が逆になる点にも注意します。