正答2
解説
正解は2です。
図では、腕神経叢のうち上方の神経束と下方の神経束の2か所に損傷線が引かれています。
上方の線は上・中神経幹の前部から続く外側神経束、下方の線は下神経幹の前部から続く内側神経束の位置にあたります。
後部の線維が集まる後神経束には損傷がありません。
【選択肢別解説】
1:× 肩甲帯の挙上は僧帽筋上部(副神経)と肩甲挙筋(肩甲背神経)が担います。
どちらも腕神経叢の神経束より近位から出るため障害されません。
2:○ 肘関節の屈曲の主動作筋である上腕二頭筋と上腕筋は、外側神経束から出る筋皮神経の支配です。
外側神経束の損傷で筋皮神経が働かなくなるため、肘屈曲が障害されます。
3:× 手関節の背屈は橈側手根伸筋などが担い、後神経束から出る橈骨神経の支配です。
後神経束は損傷されていないので保たれます。
4:× 肩関節の外転は三角筋(腋窩神経)と棘上筋(肩甲上神経)が担います。
腋窩神経は後神経束、肩甲上神経は上神経幹から出るため保たれます。
5:× 肩関節の水平伸展は三角筋後部(腋窩神経)や棘下筋・小円筋が担います。
いずれも損傷部位を通らない神経の支配なので保たれます。
【ポイント】
神経束と主な末梢神経の対応は、外側神経束が筋皮神経と正中神経の一部、内側神経束が尺骨神経と正中神経の一部、後神経束が橈骨神経と腋窩神経です。
損傷部位の図から、どの神経束が切れているかを確認して支配筋をたどりましょう。