正答1
解説
正解は1です。
貧血の原因を考えるときは、まず赤血球指数を計算して、小球性・正球性・大球性に分類します。
【計算】
平均赤血球容積〈MCV〉は、ヘマトクリット(%)×10 ÷ 赤血球数(10の6乗/μL)で求めます。
MCV = 22.5 × 10 ÷ 3.00 = 75 fL です。
平均赤血球ヘモグロビン量〈MCH〉は、ヘモグロビン(g/dL)×10 ÷ 赤血球数(10の6乗/μL)で求めます。
MCH = 6.0 × 10 ÷ 3.00 = 20 pg です。
平均赤血球ヘモグロビン濃度〈MCHC〉は、ヘモグロビン ÷ ヘマトクリット × 100 で求めます。
MCHC = 6.0 ÷ 22.5 × 100 = 約26.7% です。
いずれも基準範囲より低く、小球性低色素性貧血です。
【選択肢別解説】
1:○ 小球性低色素性貧血で最も多いのは鉄欠乏性貧血です。
フェリチンは貯蔵鉄を反映し、低値なら鉄欠乏と診断できるため最も有用です。
2:× ビタミンB12の欠乏は巨赤芽球性貧血の原因で、MCVが大きい大球性貧血になります。
本例の小球性貧血とは合いません。
3:× ハプトグロビンは溶血で低下し、溶血性貧血の診断に使います。
溶血性貧血は多くが正球性で、本例の小球性低色素性とは合いません。
4:× エリスロポエチンは腎性貧血の評価に使います。
腎性貧血は正球性正色素性で、本例とは合いません。
5:× セルロプラスミンは銅を運ぶ蛋白で、Wilson病の診断などに使います。
小球性低色素性貧血の診断で最初に調べる項目ではありません。
【ポイント】
MCVの基準はおおむね80〜100 fLで、80 fL未満が小球性です。
小球性低色素性貧血の鑑別は、鉄欠乏性貧血・慢性炎症に伴う貧血・サラセミア・鉄芽球性貧血で、フェリチンが最初の手がかりになります。