55歳の男性。
リンパ節腫大と肝腫大のほか、高カルシウム血症と血清LD高値を認める。
末梢血のMay-Giemsa染色標本(別冊No.14)を別に示す。
この疾患に関係があるのはどれか。
正答4
解説
正解は4です。
図の細胞は、核が花びらのように多数に分葉し、深い切れ込みをもつ異常リンパ球です。
細胞質は少なく、核のクロマチンは濃縮しています。
これは花細胞(flower cell)と呼ばれ、成人T細胞白血病リンパ腫〈ATL〉に特徴的な細胞です。
リンパ節腫大、肝腫大、高カルシウム血症、LD高値もATLの典型的な所見です。
【選択肢別解説】
1:× BCR-ABL1は慢性骨髄性白血病などでみられる融合遺伝子です。
ATLとは関係がありません。
2:× PML-RARAは急性前骨髄球性白血病でみられる融合遺伝子です。
ATLとは関係がありません。
3:× EBウイルスは伝染性単核球症やBurkittリンパ腫、上咽頭癌などに関係します。
ATLの原因ではありません。
4:○ ヒトT細胞白血病ウイルス1型〈HTLV-1〉はATLの原因ウイルスです。
感染したCD4陽性T細胞が腫瘍化します。
5:× Reed-Sternberg細胞はHodgkinリンパ腫に特徴的な大型の細胞です。
ATLとは関係がありません。
【ポイント】
HTLV-1は主に母乳を介して母から子へ感染し、日本では九州・沖縄に感染者が多いことが知られています。
ATLの腫瘍細胞はCD4とCD25が陽性です。