正答2
解説
正解は2です。
固定は、組織の自己融解や腐敗を防ぎ、形態や抗原性を保つための処理です。
適切な固定液の量、固定時間、浸透速度の知識が問われています。
【選択肢別解説】
1:× ホルムアルデヒドは、特定化学物質障害予防規則で特定第3類物質ではなく特定第2類物質に指定されています。
作業環境測定や局所排気装置の設置などの対策が必要です。
2:○ 固定液が少ないと、組織から出る水分で固定液が薄まり、固定不良になります。
そのため、組織体積の10倍以上の固定液を用いるのが原則です。
3:× 遺伝子検査を目的とする検体では、長時間の固定で核酸が断片化します。
10%中性緩衝ホルマリンで6〜48時間程度の固定が推奨されており、72時間以上は過固定になります。
4:× ホルマリンの浸透速度は1時間に5〜10 cmではなく、1 mm程度と遅いです。
そのため、大きな組織は割を入れてから固定します。
5:× グルタールアルデヒドの浸透速度は1時間に1〜5 cmではなく、ホルマリンよりさらに遅いです。
そのため、電子顕微鏡用には1 mm角程度の小さな組織片を固定します。
【ポイント】
固定は「十分な量の固定液」「速やかな固定開始」「適切な固定時間」の3点が基本です。
がんゲノム検査などに用いる検体では、過固定を避けることが特に重要です。