血清蛋白泳動分画(別冊No. 5)を別に示す。
この患者の血清中に増加が考えられるのはどれか。
正答5
解説
正解は5です。
別冊No. 5の血清蛋白分画では、陽極側(左)にアルブミンの高いピークがあり、その右にα1、α2、βの小さな分画が並んでいます。
陰極側(右端)のγ分画には、アルブミンと同じくらい高く、幅の非常に狭い鋭いピークがみられます。
このような幅の狭い単一のピークはM蛋白(単クローン性免疫グロブリン)と呼ばれ、γ位に出現するM蛋白の多くはIgGです。
【選択肢別解説】
1:× アルブミンは陽極側の最初の分画に泳動されます。
図ではアルブミンのピークに異常な増加はなく、増加しているのはγ分画です。
2:× α1-アンチトリプシンはα1分画の主成分です。
図のα1分画は小さく、増加は示していません。
3:× リポ蛋白は主にα1分画やβ分画に泳動されます。
図ではこれらの分画に目立った増加はありません。
4:× トランスフェリンはβ分画の主成分です。
図のβ分画は小さく、増加はみられません。
5:○ γ分画に幅の狭い鋭いピーク(Mピーク)があることから、単クローン性の免疫グロブリンの増加が考えられます。
γ位に泳動される免疫グロブリンの代表はIgGです。
【ポイント】
多発性骨髄腫などの単クローン性の増加では「幅の狭いMピーク」、肝硬変や膠原病などの多クローン性の増加では「幅の広いなだらかなγ分画の増加」になります。
M蛋白の種類は免疫固定法で確認します。