正答2
解説
正解は2です。
渡辺の鍍銀法は、細網線維(Ⅲ型コラーゲン)を黒色に染める鍍銀染色です。
細網線維の網目の形は臓器ごとに特徴があり、組織の骨格を読み取るのに役立ちます。
図では、核が中央にある多角形の大型細胞が、1〜2列の板状(索状)に連なっています。
その細胞索の間を縫うように、黒く染まった細網線維が網目状に走っています。
これは肝細胞索と、その間の類洞の壁に沿う細網線維(格子線維)の像です。
左側には、血管や胆管を含む結合組織の領域(門脈域)もみられます。
【選択肢別解説】
1:× 肺は、薄い肺胞壁で囲まれた多数の空腔からなります。
図のような細胞が詰まった索状構造はみられません。
2:○ 肝臓では、肝細胞索の間を走る類洞に沿って細網線維が網目状に分布します。
図の索状の細胞配列と網目状の黒い線維、門脈域の存在が肝臓に一致します。
肝硬変や肝細胞癌では、この網目の乱れや消失を評価するのに鍍銀法が使われます。
3:× 腎臓では、糸球体と、断面が円形の尿細管が基底膜で囲まれて並びます。
図のような多角形細胞の索状配列はみられません。
4:× 大腸の粘膜には、杯細胞に富む腸腺(陰窩)が試験管を立てたように並びます。
図にはこのような腺管構造はみられません。
5:× リンパ節では、リンパ濾胞と小型のリンパ球が密に分布し、細網線維も細かい網目を作ります。
図の細胞は大型の多角形で、リンパ球の集簇ではありません。
【ポイント】
鍍銀法で「多角形の大型細胞の索状配列と、その間の網目状の線維」をみたら肝臓と判断します。
鍍銀法は肝硬変の線維化や肝細胞癌での細網線維の消失の評価に用いられます。