正答5
解説
正解は5です。
H-E染色で褐色にみえる色素には、メラニン、ヘモジデリン、リポフスチン、胆汁色素などがあります。
どの色素かは、存在する部位と、特殊染色への反応で区別します。
図は表皮の基底層付近の拡大像です。
基底層の細胞の細胞質に、細かい褐色の顆粒が散在しています。
皮膚の基底層にある褐色の顆粒はメラニンと考えられます。
メラニンを証明する染色法がMasson-Fontana染色です。
【選択肢別解説】
1:× PTAH染色は、フィブリン、横紋筋の横紋、グリア線維などを青紫色に染める染色法です。
メラニンの証明には用いません。
2:× Grimelius染色は、神経内分泌細胞の好銀性顆粒を証明する染色法です。
外から還元剤を加えて銀を沈着させるもので、メラニンの証明には用いません。
3:× Congo red染色はアミロイドを橙赤色に染める染色法です。
偏光顕微鏡で緑色の複屈折を示すことでアミロイドを確認し、メラニンの証明には用いません。
4:× Berlin blue染色は、ヘモジデリンの3価の鉄を青色に染める染色法です。
ヘモジデリンも褐色の色素ですが、表皮の基底層に分布するのはメラニンです。
5:○ Masson-Fontana染色は、メラニン自体の還元力でアンモニア銀を還元し、黒色に沈着させる染色法です。
メラニンを黒く染め出して証明できます。
【ポイント】
「メラニン=Masson-Fontana染色(銀還元)、漂白で脱色」「ヘモジデリン=Berlin blue染色」「アミロイド=Congo red染色」と色素ごとに覚えます。
Masson-Fontana染色のように自ら銀を還元する性質を好銀性ではなく銀親和性と呼びます。