正答3
解説
正解は3です。
H-E染色標本で臓器を判定するときは、細胞の並び方や層構造に注目します。
神経組織の中で、はっきりした3層構造をもつのは小脳皮質です。
図では、上方に細胞が少なく淡いピンク色の線維性の層があります。
下方には、濃い紫色の小型の核がぎっしり詰まった層があります。
その境界には、細胞質が好酸性の大型の神経細胞が一列に並び、上方の層へ樹状突起を伸ばしています。
これらはそれぞれ小脳皮質の分子層、顆粒層、Purkinje細胞層に当たります。
【選択肢別解説】
1:× 下垂体前葉は、好酸性、好塩基性、色素嫌性の腺細胞が索状に並ぶ組織です。
後葉は神経線維と後葉細胞からなり、いずれも図のような3層構造はありません。
2:× 硬膜は、膠原線維が密に並んだ線維性結合組織です。
神経細胞も、小型の核が密集した層もみられません。
3:○ 小脳皮質は、表層から分子層、Purkinje細胞層、顆粒層の3層からなります。
大型のPurkinje細胞が分子層と顆粒層の境に一列に並ぶ図の所見が、小脳に特徴的です。
4:× 大脳皮質は6層構造で、錐体細胞などの神経細胞が層ごとに散在します。
小型の核が密集する厚い顆粒層や、一列に並ぶ大型細胞はみられません。
5:× 末梢神経は、Schwann細胞の核を伴う神経線維が束になって波打つように走る組織です。
神経細胞体の層構造はみられません。
【ポイント】
「淡い分子層、一列のPurkinje細胞、濃い顆粒層」の3層がそろえば小脳と判断します。
Purkinje細胞は小脳皮質から出る唯一の出力ニューロンです。