正答1・5
解説
本問は採点除外(公式で1と5のどちらも正解とされた問題)です。
厚生労働省は「設問が不明確で複数の選択肢が正解と考えられるため」として、1と5のどちらを選んでも正解として採点しました。
図は右下肢(実線)と左下肢(破線)の床反力垂直分力で、①〜⑤は右下肢の立脚相を区切っています。
①は右足の初期接地から1つ目の山までで、荷重応答期に当たります。
②は1つ目の山から谷まで、③は谷から2つ目の山までで、立脚中期から立脚終期に当たります。
④は2つ目の山から左足が接地するまでで、立脚終期の後半です。
⑤は左足が接地してから右足が離れるまでの両脚支持期で、前遊脚期に当たります。
大腿直筋は前遊脚期に明瞭に活動し、荷重応答期にも活動がみられるため、2つの区間が正解とされました。
【選択肢別解説】
1:○ 荷重応答期は、膝が軽く屈曲しながら体重を受け止める時期です。
大腿四頭筋が遠心性に働いて膝折れを防ぎ、大腿直筋にも活動がみられることから正解とされました。
2:× ②では身体が足部の上を越えていき、床反力は膝関節の近くを通ります。
膝伸展筋の活動は小さく、大腿直筋の活動期ではありません。
3:× ③では床反力が膝の前方を通り、膝は筋活動に頼らず伸展位に保たれます。
主に働くのは下腿三頭筋で、大腿直筋はほとんど活動しません。
4:× ④では踵が離れ、足関節底屈筋が前方への推進力を生みます。
大腿直筋の活動はまだ明瞭ではない時期です。
5:○ ⑤の前遊脚期は、右下肢を振り出す準備をする時期です。
大腿直筋が股関節屈曲を助け、膝が過度に屈曲しないよう制御するために活動します。
【ポイント】
大腿直筋は股関節と膝関節をまたぐ二関節筋で、前遊脚期から遊脚初期に活動が目立ちます。
荷重応答期の膝の制御は主に広筋群が担うため、大腿直筋の活動期の解釈が分かれ、どちらを選んでも正解とされました。