甲マンション 301 号室を所有するAは、その債権者Bを害することを知りつつ、301 号室をCに贈与し、その旨の所有権移転登記がされた。
Bが、Aのした贈与について、Cに対して詐害行為取消請求をする場合に関する次の記述のうち、 民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。
正答2
解説
肢1(誤り): 詐害行為取消請求の訴えは、債務者が債権者を害することを行為の時からではなく、債権者がその事実を「知った時」から2年、行為の時から10年を経過すると提起できなくなる(民法426条)。
肢2(正しい): 詐害行為取消請求ができるのは、債権者の債権が詐害行為より前の原因に基づいて生じた場合に限られる(民法424条3項)。
肢3(誤り): 目的物が可分であれば自己の債権額の限度で取消しを請求できるが、不動産の贈与のように目的が不可分な行為にはこの限定は及ばない。
肢4(誤り): 受益者への返還請求で直接自己への支払・引渡しを求められるのは、それが金銭の支払・動産の引渡しを求めるものである場合に限られ、不動産の所有権移転登記についてはこれができない(民法424条の9)。
正解は肢2(詐害行為取消請求は詐害行為前の原因に基づく債権に限られるため)。