甲マンションの105 号室を所有している組合員Aの取扱いに係る次の記述のうち、標準管理規約によれば、適切なものはいくつあるか。
ただし、甲マンションの規約には外部専門家を役員として選任できることとしていない場合とする。
ア.Aが区分所有する105 号室にAの孫Bが居住していない場合であっても、BはAの代理人として総会に出席して議決権を行使することができる。
イ.Aが区分所有する105 号室にAと同居している子Cは、Aに代わって管理組合の役員となることができる。
ウ.Aが区分所有する105 号室の2分の1の持分を配偶者Dに移転して共有とした場合、議決権はAとDがそれぞれの持分に応じて各々が行使することとなる。
エ.Aが甲マンション外に居住しており、自身の住所を管理組合に届け出ていない場合には、管理組合は、総会の招集の通知の内容をマンション内の所定の掲示場所に掲示することによって、招集の通知に代えることができる。
正答1
解説
アは、代理人になれるのは組合員の配偶者又は一親等の親族、組合員の住戸に同居する親族、他の組合員に限られる(46条)。
孫Bは二親等の親族であり、同居していない以上いずれにも該当せず代理人になれないため誤り。
イは、役員は「組合員」のうちから総会で選任するのが原則で(35条2項)、外部専門家を役員に選任できることとしていない本問では、同居する子Cであっても組合員でなければ役員にはなれず誤り。
ウは、住戸が数人の共有に属するときは共有者をあわせて一の組合員とみなし、共有者が選任した1名が議決権を行使するのであって、持分に応じ各自が行使するのではなく誤り(46条)。
エは、対象物件内に居住する組合員及び住所の届出のない組合員に対しては、掲示による通知をもって招集通知に代えることができるとおり正しい(43条)。
適切なものはエの一つのみで、正解は肢1(一つ)である。
※法改正注記: 2025年10月改正のマンション標準管理規約(46条5項)により、議決権行使の代理人となれる者に「国内管理人」(国内に住所を有しない区分所有者が選任する者。区分所有法6条の2)が第四の類型として加えられました。
また、同改正で新設された46条7項により、所有者不明専有部分管理人が組合員に代わって議決権を行使できることも明記されています。
本問の解説が挙げる類型は出題当時の規約に基づくものです。
もっとも本問の各記述はいずれもこれらの新類型に当たらないため、正解は変わりません。