Aが所有し Bに賃貸し、かつ、Bが居住している甲マンシヨンの 301 号室を、 AがCに2,000 万円で売却する契約を締結した場合に関する次の記述のうち、民法及び借地借家法の規定並びに判例によれば、正しいものはどれか。
正答1
解説
正解は1番目。
民法557条1項により、買主は「相手方」(売主)が契約の履行に着手するまでは手付を放棄して解除できる。
判断基準は自分ではなく相手方の着手の有無であるため、Cが中間金を支払っていてもAが未着手なら、Cは手付放棄により解除し中間金の返還を請求できる。
2番目は誤り。
敷金返還債務は不動産所有権の移転に伴い新所有者Cへ当然に承継され(605条の2第4項)、賃借人Bの同意は不要である。
3番目も誤り。
対抗要件を備えた賃借人Bの承諾がなくても賃貸人の地位はAからCへ移転し、Bに主張できる(605条の2第1項)。
4番目も誤り。
有益費の償還義務は新賃貸人Cに承継され、旧賃貸人Aはその義務を免れる(608条)。