K 診療所に勤務している管理栄養士である。
患者は、80歳、男性。
妻(75歳)と同居。
中等度認知症。
糖尿病でインスリン治療を行っており、妻が管理している。
月に1回、外来受診し、医師からエネルギー 1,600 kcal/日を指示されている。
車椅子での移動で、食事は自立している。
妻が用意する3食の食事はきちんと食べている。
甘い菓子が好きで、間食を楽しみにしている。
受診時、身長 158 cm、体重 62 kg、BMI 24.8 kg/m2。
血圧 120/70 mmHg。
空腹時の血液検査値は、アルブミン 3.9 g/dL、血糖 280 mg/dL、HbA1c 10.0%、 トリグリセリド 200 mg/dL、AST 18 U/L、ALT 22 U/L、尿素窒素 10.2 mg/dL、クレアチニン 0.8 mg/dL。
設問 188の栄養食事指導の内容は遵守され、3か月が経過した。
空腹時血糖値140 mg/dL、HbA1c 8.4%。
栄養食事指導の際に、妻から、「血糖値が気になります。間食はやめさせた方が良いですか。」と相談があった。
管理栄養士の助言として、最も適切なのはどれか。
1つ選べ。
正答4
解説
正解は4です。
3か月後、空腹時血糖140mg/dL、HbA1c 8.4%となり、血糖コントロールは改善しました。
設問187で確認したとおり、この患者の目標は7.5%以上8.5%未満であり、現在の値は目標の範囲内に入っています。
【選択肢別解説】
1:× HbA1cはすでに目標範囲内であり、間食をやめる必要はありません。
間食をやめると、インスリン治療中の患者では低血糖の危険が高まるうえ、楽しみが失われてQOLが低下します。
2:× 1週間に1度に制限すると、毎日の楽しみが奪われます。
目標を達成しているのに、さらに厳しく制限する必要はありません。
3:× 果物にも果糖などの糖質が含まれており、血糖値を上げます。
また、本人が楽しみにしているのは甘い菓子であり、内容を変える必要はありません。
4:○ 現在の間食1回の食べ方で、血糖コントロールは目標範囲に達しています。
低血糖の予防とQOLの維持のためにも、今のまま続けてよいと助言するのが適切です。
【ポイント】
高齢者糖尿病では、厳格な血糖管理よりも、低血糖の予防とQOLの維持が重視されます。
目標を達成したときは、その取組を認めて継続を支援することが大切です。