K 社健康保険組合の管理栄養士である。
対象者は、50歳、既婚男性、喫煙習慣なし。
職場の健診で、特定保健指導の積極的支援を 2年連続受けることになった。
前年の積極的支援では、週末の運動によって、 6か月後に体重が 6 kg 減少した。
しかし、その 2か月後に部署異動があり、接待での飲酒機会が週 1回以上となった。
さらに、家での飲酒も毎日、缶ビール 2本( 1本 200 kcal)に増えた。
ビール以外の飲酒はない。
部署異動から 4か月後に健診を受けたところ、昨年の健診時とほぼ同じ体重になっていた。
今年の健診結果は、身長 172 cm、体重 80 kg、BMI 27.0 kg/m 2、運動は実施していない。
今年の初回面談で、対象者は初めに「体重が戻った理由は自分でも分かっています。運動をすれば今回も減らせると思います。」と話した。
これに対する応答である。
最も適切なのはどれか。
1つ選べ。
正答2
解説
正解は2です。
対象者は前年に運動で6 kg の減量に成功しており、体重が戻った理由も自分で理解しています。
初回面談では、本人の認識を受け止めたうえで、実行を妨げるものを一緒に探ることが大切です。
【選択肢別解説】
1:× 本人任せにして目標の設定と確認を丸投げする応答です。
前年はリバウンドしているので、実行や継続を妨げる要因を確認せずに任せるのは不適切です。
2:○ 「分かっていらっしゃる」と本人の理解を認め、不安や心配を尋ねる開かれた質問をしています。
実行を妨げる要因(飲酒機会の増加など)を本人から引き出せるので、最も適切です。
3:× 「今回は減りませんよ」と否定的に伝えると、本人の意欲や自己効力感を損ないます。
また、戻った体重がほとんど脂肪だと断定する根拠もありません。
4:× 本人の「運動をすれば減らせる」という考えを否定し、管理栄養士の考えを押しつけています。
対象者の意欲を尊重する姿勢に欠け、関係づくりの妨げになります。
【ポイント】
初回面談では、受容と共感を基本に、開かれた質問で本人の考えや障壁を引き出します。
過去の成功体験は自己効力感を高める材料になるので、否定せずに生かします。