K 社健康保険組合の管理栄養士である。
対象者は、50歳、既婚男性、喫煙習慣なし。
職場の健診で、特定保健指導の積極的支援を 2年連続受けることになった。
前年の積極的支援では、週末の運動によって、 6か月後に体重が 6 kg 減少した。
しかし、その 2か月後に部署異動があり、接待での飲酒機会が週 1回以上となった。
さらに、家での飲酒も毎日、缶ビール 2本( 1本 200 kcal)に増えた。
ビール以外の飲酒はない。
部署異動から 4か月後に健診を受けたところ、昨年の健診時とほぼ同じ体重になっていた。
今年の健診結果は、身長 172 cm、体重 80 kg、BMI 27.0 kg/m 2、運動は実施していない。
目標体重について、対象者から、最終的に前回達成した体重まで減らしたいという希望もあり、まず「 3か月で - 3 kg」と設定した。
目標達成のための計画である。
最も適切なのはどれか。
1つ選べ。
正答4
解説
正解は4です。
3か月で3 kg の減量に必要なエネルギー量を求め、各計画でそれが達成できるかを比べます。
体脂肪1 kg の減少には、約7,200 kcal のエネルギー不足が必要です。
対象者は前年に運動で減量に成功しており、運動を取り入れる計画は本人の意欲にも合っています。
【計算】
必要なエネルギー不足量=7,200 kcal×3 kg=21,600 kcal です。
1日当たりでは、21,600 kcal÷90日=約240 kcal です。
選択肢4の休肝日は、400 kcal×週2日=800 kcal/週の減少です。
運動による消費量は、(4メッツ-1)×4時間×80 kg×1.05=約1,000 kcal/週です。
合計約1,800 kcal/週を1日当たりにすると、約260 kcal になります。
【選択肢別解説】
1:× 缶ビールを1本減らすと、200 kcal/日の減少です。
3か月で約18,000 kcal、体重にして約2.5 kg で、目標の3 kg に届きません。
2:× 缶ビールをやめると400 kcal/日の減少で、目標を上回ります。
しかし毎日の習慣を一度にゼロにするのは負担が大きく、本人が望む運動も含まれていません。
3:× 接待時の飲酒は自分だけでは調整しにくく、「控えめにする」では減少量を見込めません。
3メッツの運動週2時間の消費量も、(3-1)×2×80×1.05=約340 kcal/週と少なく、目標に届きません。
4:○ 休肝日と運動を合わせると約260 kcal/日の減少になり、3か月で約3 kg の減量が見込めます。
本人が自分で調整できる家での飲酒と、前年に成功した運動を組み合わせた、実行可能な計画です。
【ポイント】
減量計画では、目標から必要なエネルギー不足量を逆算し、食事と運動に振り分けます。
運動によるエネルギー消費量は、(メッツ-1)×時間×体重×1.05で概算できます。