K クリニックに勤務する管理栄養士である。
患者は、42歳、女性。
2型糖尿病と診断された。
身長 155 cm、体重 62 kg、BMI 25.8 kg/m 2。
標準体重 53 kg。
血圧 136/82 mmHg。
空腹時の血液検査値は、HbA1c 7.0%、血糖 130 mg/dL、AST 30 U/L、ALT 40 U/L、 LDL コレステロール 144 mg/dL、トリグリセリド 280 mg/dL。
医師から、 1日の指示エネルギー量を 1,800 kcal、炭水化物エネルギー比率を 50%E として栄養食事指導を行うよう指示があった。
設問 174を踏まえ、栄養食事指導を行い、その 1か月後に 2回目の栄養食事指導を行った。
2回目の指導時に、患者が持参した 1日分の食事記録から、糖尿病食事療法のための食品交換表に基づき単位の計算を行った(表 2 )。
1日の合計単位数は20.2単位であった。
優先的に改善を指導する項目である。
最も適切なのはどれか。
1つ選べ。
正答1
解説
正解は1です。
2回目の食事記録(表2)を食品交換表で単位計算すると、1日の合計は20.2単位(約1,616 kcal)でした。
指示エネルギー1,800 kcalは22.5単位なので、全体としても不足しています。
表2では表1が6.0単位、表3が8.0単位、表6が270 g(約0.9単位)、調味料が1.0単位です。
夕食はさしみや枝豆などのおかずだけで、主食がありません。
【計算】
指示単位数=1,800 kcal÷80 kcal=22.5単位
実際の単位数=20.2単位×80 kcal=1,616 kcal
表1の6.0単位は、炭水化物にすると6.0×18 g=108 gにとどまります。
【選択肢別解説】
1:○ 表1(穀類など)は6.0単位で、1,800 kcal・炭水化物50%Eの配分例(9単位前後)を大きく下回ります。
前回の指導で炭水化物を控えすぎ、夕食の主食を抜いたことが原因と考えられます。
炭水化物が少なすぎると脂質やたんぱく質に偏るため、毎食適量の主食をとるよう優先して指導します。
2:× 表3(魚介・肉・卵・大豆製品など)は8.0単位でやや多めです。
しかし主食の不足を補うようにおかずが増えた結果であり、まず表1を整えることが優先です。
3:× 表6(野菜など)は1日270 gで、目標の300 g以上にやや届きません。
ただし不足の程度は小さく、優先度は表1より低くなります。
4:× 調味料は1.0単位で、極端に多い量ではありません。
優先的に改善する項目ではありません。
【ポイント】
糖尿病の食事療法では、炭水化物を極端に減らすのではなく、指示された配分で毎食そろえることが大切です。
指導後は、過剰の是正だけでなく行き過ぎた制限がないかも確認します。