K 産科・小児科クリニックの管理栄養士である。
相談者は、 1歳 1か月の女児とその母親。
女児は、第一子、在胎 40週、出生時体重は 2,850 g。
1か月健診、 4か月健診、いずれも成長・発達は順調で、同クリニックで 1歳児健診を受けることとなった。
1歳児健診の問診票に、 1日 3回離乳食を食べているが、子どもの気になる様子として、 「偏食」、「肉や魚を食べない」と記載されていた。
1歳児健診の身長 73 cm、体重 9.0 kg、歯は上下合わせて前歯 4本が生えていた。
健診当日に個別相談を行った。
女児は、棒状にした飯を手に持って口に入れ、顎を左右に動かして噛む動きがみられた。
口の中の様子を見ると、飯粒を潰せないまま飲み込んでいた。
女児の離乳の段階である。
最も適切なのはどれか。
1つ選べ。
正答3
解説
正解は3です。
離乳の段階は、月齢ではなく実際の摂食機能の発達で判断します。
事例文の「顎を左右に動かして噛む動き」と「飯粒を潰せないまま飲み込んでいた」が判断の根拠です。
【選択肢別解説】
1:× 離乳初期(5〜6か月頃)は、口を閉じて取り込み、なめらかにすりつぶした食べ物を飲み込む段階です。
棒状の飯を手に持って噛む動きがみられるこの女児は、初期より進んでいます。
2:× 離乳中期(7〜8か月頃)は、舌と上あごで潰して食べる段階です。
この時期は口角が左右同時に伸び縮みし、顎を左右に動かす噛む動きはまだみられません。
3:○ 顎を左右に動かして噛む動きは、歯ぐきで食べ物を潰そうとする離乳後期(9〜11か月頃)の特徴です。
また棒状の飯を手に持って口に入れる手づかみ食べも、この時期に始まります。
ただし飯粒を潰せずに飲み込んでいるので、まだ完了期には達していません。
4:× 離乳完了期(12〜18か月頃)は、前歯でかじり取り、歯ぐきで潰して食べられる段階です。
飯粒を潰せないまま飲み込んでいるので、完了期には至っていません。
【ポイント】
摂食機能は、初期が「口唇を閉じて飲み込む」、中期が「舌で潰す」、後期が「歯ぐきで潰す」、完了期が「歯ぐきで噛む・前歯でかじり取る」と発達します。
月齢が1歳を過ぎていても、実際の食べ方に合わせて食形態を調整します。