K 病院に勤務する管理栄養士である。
患者は、84歳、女性。
基礎疾患はない。
自宅で娘夫婦と同居していたが、家の中で転倒し、大腿骨頸部を骨折したため、入院し手術を受けた。
入院時の身長 140 cm、体重 35 kg、BMI 17.9 kg/m2。
皮下脂肪の喪失がみられた。
血液検査値は、ヘモグロビン 9.7 g/dL、アルブミン 3.0 g/dL。
咀嚼・嚥下障害はない。
自宅での食事は娘が作っており、家族と同じものを食べていた。
リハビリが進み、自宅への退院の目途が立ったため、患者とその家族に対し栄養食事指導を行うこととなった。
優先すべき指導内容である。
最も適切なのはどれか。
1つ選べ。
正答1
解説
正解は1です。
患者はBMI 17.9 kg/m²で、皮下脂肪の喪失もみられる低栄養の状態です。
退院後の生活で低栄養を防ぎ、体重と筋肉量を回復させることが最優先の課題です。
【選択肢別解説】
1:○ エネルギーの摂取が不足すると、体重や筋肉量がさらに減り、再転倒のリスクが高まります。
低栄養の改善の基盤となるので、最も優先すべき指導内容です。
2:× ビタミンDは、骨や筋肉の健康に大切な栄養素です。
しかし、まず低栄養を改善するためのエネルギー摂取を優先します。
3:× カルシウムも、骨折後の骨の健康に大切な栄養素です。
しかし、エネルギー不足を解消することが先決です。
4:× ヘモグロビン値は9.7 g/dLと低めですが、手術による出血の影響も考えられます。
退院時の指導では、エネルギー摂取の確保を優先します。
【ポイント】
高齢者の大腿骨頸部骨折では、低栄養やサルコペニアが転倒の背景にあることが多いです。
家族が食事を作る場合は、家族にも具体的な量や工夫を伝えます。