K クリニックの管理栄養士である。
患者は、38歳、男性。
事務職。
健康診断で肝機能異常を指摘され、受診した。
精査の結果、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)と診断された。
身長 170 cm、体重 79 kg、BMI 27.3 kg/m2、腹囲 92 cm。
AST 66 U/L、ALT 88 U/L。
1年前の健康診断時は、体重 72 kg、BMI 24.9 kg/m2、腹囲 87 cmであった。
飲酒は、缶ビール 350 mL を週 3回程度。
喫煙習慣なし。
運動習慣なし。
朝は食欲がなく、ヨーグルト(脱脂加糖)を 1個食べて出勤する。
間食として毎日 3回程度、缶コーヒー(乳成分入り・加糖)を飲む。
この 1年間は仕事が忙しく、残業が増えて帰宅時間が遅くなり、夕食を遅く摂ることが多かった。
主治医と相談し、まず 3か月間の食事療法と生活習慣の改善を試みることになり、栄養食事指導を行うことになった。
3か月後の目標である。
最も適切なのはどれか。
1つ選べ。
正答1
解説
正解は1です。
患者は38歳男性の非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)です。
体重79 kg、BMI 27.3 kg/m²で、AST 66 U/L、ALT 88 U/Lと肝機能の異常があります。
1年間で7 kg増えており、3か月で達成できる現実的な減量目標を設定します。
【計算】
3%の減量=79 kg×0.03=約2.4 kg
5%の減量=79 kg×0.05=約4.0 kg
BMI 22の体重=1.7 m×1.7 m×22=約63.6 kg(約15 kgの減量)
【選択肢別解説】
1:○ 3 kgの減量は、現体重の約4%に当たります。
3か月で無理なく達成でき、肝機能の改善も期待できる目標なので、最も適切です。
2:× BMI 22にするには、約15 kgの減量が必要です。
3か月で達成するには無理があり、目標として適切ではありません。
3:× 腹囲を92 cmから85 cm未満にするには、7 cm以上の減少が必要です。
3か月の目標としては大きすぎます。
4:× AST・ALTの正常化は、減量の結果として得られる成果です。
3か月で達成できるとは限らず、最初の目標としては高すぎます。
【ポイント】
NAFLDでは、体重の7%程度の減量で肝臓の脂肪や炎症の改善が期待できます。
まずは3〜5%程度の達成しやすい減量から始め、成功体験を積み重ねます。