K 総合病院に勤務する管理栄養士である。
患者は、18歳、男性、大学生。
身長 172 cm、体重 63 kg、BMI 21.3 kg/m²。
1か月前から腹痛、下痢があり、近医では胃腸炎の疑いとして投薬されていたが、症状は軽快しなかった。
1週間前あたりから、腹痛が増強、38℃ 程度の発熱があり、朝から数回の嘔吐、少量の下血もあったため、当院の救急外来を受診、イレウス状態であり入院した。
入院当日の栄養投与法である。
最も適切なのはどれか。
1つ選べ。
正答3
解説
正解は3です。
イレウス状態で入院した患者の、入院当日の栄養投与法を問う問題です。
事例では、腹痛の増強、発熱、数回の嘔吐、下血があり、イレウス状態と診断されています。
腸管が通過障害を起こしているため、消化管を使った栄養補給はできません。
【選択肢別解説】
1:× イレウスでは腸の内容物が先に進まないため、経口摂取は禁忌です。
流動食であっても、嘔吐や腸管内圧の上昇を悪化させます。
2:× 経鼻チューブからの経腸栄養剤も、腸管を使う方法です。
イレウス状態では腸管が使えないため、行いません。
3:○ 嘔吐や発熱で水分と電解質が失われているため、入院当日はまず末梢静脈からの輸液で補います。
腸管を休ませながら、全身状態を安定させることが優先されます。
4:× 中心静脈からの高カロリー輸液は、絶食が長期間に及ぶと見込まれる場合に用います。
カテーテル挿入の侵襲や感染の危険もあるため、入院当日の最初の選択にはなりません。
【ポイント】
栄養投与法は「腸が使えるか」「静脈栄養はどのくらいの期間か」で選びます。
末梢静脈栄養は短期間、中心静脈栄養は長期間(おおむね2週間以上)が目安です。