K 内科クリニックに勤務する管理栄養士である。
居宅療養管理指導を行っている。
患者は、84歳、女性。
約30年前に糖尿病を発症し、現在は 1,200 kcal の食事療法と毎食、食前に即効型インスリンの薬物療法で治療を続けている。
糖尿病網膜症により視力はほとんどないために、87歳の夫が食事を作って食べさせ、一緒に入浴するなど、日常生活のほとんどを介護している。
身長 147 cm、体重 52 kg、血圧 138/94 mmHg。
空腹時血液検査値は、アルブミン 4.0 g/dL、血糖 118 mg/dL、HbA1c 7.1%、トリグリセリド 95 mg/dL、総コレステロール 175 mg/dL、LDL コレステロール 105 mg/dL、HDL コレステロール 48 mg/dL、尿素窒素 16 mg/dL、クレアチニン 0.7 mg/dL。
患者の栄養アセスメントの結果である。
正しいのはどれか。
1つ選べ。
正答5
解説
正解は5です。
事例の身体計測値と血液検査値を、それぞれの基準と比べて評価する問題です。
身長147cm、体重52kgからBMIを求め、各検査値が基準範囲内にあるかを確認します。
【計算】
BMI:52kg÷(1.47m×1.47m)=52÷2.16=約24.1kg/m2です。
標準体重:1.47m×1.47m×22=約47.5kgです。
【選択肢別解説】
1:× LDLコレステロール105mg/dL、HDLコレステロール48mg/dL、トリグリセリド95mg/dLは、いずれも脂質異常症の診断基準に該当しません。
2:× BMIは約24.1kg/m2で、普通体重の範囲(18.5以上25未満)に入っています。
体重は標準体重より4.5kg多いものの、肥満とはいえず、範囲を超えているという記述は誤りです。
3:× 血清アルブミン値4.0g/dLは基準範囲内で、低栄養の目安である3.5g/dL以下には当たりません。
低栄養状態ではありません。
4:× 尿素窒素16mg/dL、クレアチニン0.7mg/dLはいずれも基準範囲内です。
腎機能の低下を示す所見はなく、腎症が進展しているとはいえません。
5:○ 空腹時血糖は118mg/dL、HbA1cは7.1%です。
高齢でインスリンを使用している患者では目標をHbA1c 8.0%未満など緩めに設定するので、コントロールは良好と判断できます。
【ポイント】
高齢者の糖尿病では、低血糖を避けることを重視し、年齢やADL、使用薬剤に応じて血糖コントロール目標を個別に設定します。