70歳、男性。
慢性閉塞性肺疾患(COPD)である。
身長 170 cm、体重 45 kg。
基礎代謝量は 1,125 kcal/日で、半年前と比較して 5 kg の体重減少がみられた。
栄養管理に関する記述である。
正しいのはどれか。
1つ選べ。
正答1
解説
正解は1です。
COPD(慢性閉塞性肺疾患)の患者の栄養状態の評価と栄養管理を問う問題です。
COPDでは呼吸に要するエネルギーが増えるため、やせや体重減少が起こりやすく、高エネルギー・高たんぱく質の栄養補給が基本です。
【計算】
BMIは、45kg÷(1.70m×1.70m)=約15.6kg/m²です。
体重減少率は、5kg÷半年前の体重50kg×100=10%です。
エネルギー必要量の目安は、基礎代謝量1,125kcal×1.5=約1,700kcal/日以上です。
【選択肢別解説】
1:○ BMIは約15.6で、16未満の高度のやせに当たります。
半年で10%の体重減少もあり、高度栄養障害と判断します。
2:× 900kcal/日は、基礎代謝量の1,125kcalさえ下回ります。
COPDではエネルギー消費が増えているため、基礎代謝量の1.5倍以上を目安に十分なエネルギーを補給します。
3:× たんぱく質のエネルギー比率10%Eでは不足します。
筋たんぱく質の分解を防ぐため、15〜20%E程度の高たんぱく質とします。
4:× 脂質は、糖質に比べて燃焼したときの二酸化炭素の産生が少なく、少ない量で多くのエネルギーをとれます。
15%Eに制限する必要はなく、適量をしっかり利用します。
5:× 経口摂取だけで必要量を満たせない場合には、経腸栄養剤による補給が勧められます。
COPDで経腸栄養剤が禁忌ということはありません。
【ポイント】
COPDの栄養管理は「高エネルギー・高たんぱく質」で、少量で高エネルギーをとれる工夫が重要です。
呼吸商(RQ)は脂質が約0.7と小さく、二酸化炭素がたまりやすい患者では脂質の利用が役立ちます。