47歳、 男性。
事務職。
身長 165 cm、 体重 62 kg( 標準体重 60 kg)。
血圧142/90 mmHg。
空腹時の血液検査値は、LDL コレステロール 152 mg/dL、トリグリセリド 148 mg/dL、HDL コレステロール 40 mg/dL であった。
1日にエネルギー 1,800 kcal、食塩 10 g、ビール 350 mL を摂取している。
この患者の栄養管理に関する記述である。
正しいのはどれか。
1つ選べ。
正答2
解説
正解は2です。
事例の数値から病態を整理します。
BMIは約22.8で肥満はありません。
血圧142/90 mmHgは高血圧、LDLコレステロール152 mg/dLは高LDLコレステロール血症(140 mg/dL以上)に該当します。
トリグリセリド148 mg/dLとHDLコレステロール40 mg/dLは基準範囲内です。
【計算】
BMI=62÷1.65²=62÷2.72=約22.8 kg/m²
飽和脂肪酸の上限=1,800 kcal×7%÷9 kcal/g
=126 kcal÷9 kcal/g
=14 g/日
13 g/日はエネルギー比率約6.5%で、7%未満に収まります。
ビール350 mL(アルコール5%)のエタノール量=350 mL×0.05×0.8 g/mL=14 g
【選択肢別解説】
1:× エネルギー摂取量1,200 kcal/日は少なすぎます。
BMIは標準範囲で減量の必要はなく、標準体重60 kg×25〜30 kcalの1,500〜1,800 kcal/日程度が適切です。
2:○ 飽和脂肪酸の摂取量は13 g/日とします。
高LDLコレステロール血症では、飽和脂肪酸をエネルギー比率7%未満に抑えることが勧められているためです。
3:× コレステロールの摂取量は、400 mg/日ではなく200 mg/日未満とします。
高LDLコレステロール血症ではコレステロールの摂取を制限します。
4:× 食塩の摂取量は、8 g/日ではなく6 g/日未満とします。
高血圧があるため、高血圧治療ガイドラインに従い6 g/日未満に制限します。
5:× アルコールの摂取量は、エタノール換算で40 g/日ではなく、男性では20〜30 mL(約16〜24 g)/日以下とします。
現在のビール350 mLはエタノール約14 gなので、40 gへ増やす根拠はありません。
【ポイント】
高LDLコレステロール血症の食事は「飽和脂肪酸7%未満」「コレステロール200 mg/日未満」が基本です。
高血圧を合併していれば食塩6 g/日未満を加えます。