45歳、男性。
身長 170 cm、体重 75 kg。
早朝より激しい腹痛を訴え来院、急性膵炎と診断され入院となった。
白血球数 12,000/μL、血清膵型アミラーゼ値 820 IU/L、血清 CRP(C 反応性たんぱく質)値 26.2 mg/dL であった。
この患者の栄養管理に関する記述である。
正しいのはどれか。
2つ選べ。
正解を2つ選んでください。
正答1・4
解説
正解は1と4です。
急性膵炎の患者の、急性期から退院までの栄養管理を問う問題です。
事例では、激しい腹痛、白血球数とCRP値の上昇、血清膵型アミラーゼ820 IU/Lの著明な上昇があり、強い炎症を伴う急性膵炎と判断できます。
【選択肢別解説】
1:○ 急性期は絶食として膵臓を安静に保ち、輸液管理を行います。
炎症による血管透過性の亢進で循環血液量が減るため、十分な輸液が必要です。
2:× 腹痛が治まっただけで全粥食を開始するのは早すぎます。
腹痛の消失と膵酵素の改善を確認したうえで、流動食など炭水化物主体の低脂肪食から段階的に進めます。
3:× 膵型アミラーゼ値が正常化した直後に脂質50 g/日とするのは多すぎます。
脂質は膵外分泌を強く刺激するため、食事再開の初期はごく少量に制限し、経過を見ながら段階的に増やします。
4:○ 退院時に禁酒を指導するのは正しい対応です。
アルコールは急性膵炎の主要な原因で、45歳男性の本例でも再発予防に禁酒が欠かせません。
5:× 急性膵炎の回復期にたんぱく質制限は必要ありません。
食事療法の中心は脂質制限で、たんぱく質は十分に摂取して栄養状態を回復させます。
【ポイント】
急性膵炎は「絶食・輸液で膵臓を休ませる」「再開は炭水化物主体の流動食から」「脂質は少量から段階的に」「原因(飲酒・胆石)を除く」の流れで整理します。