正答3
解説
正解は3。
管理費滞納をめぐる破産・特定承継人・行方不明者・消滅時効の扱いを問う問題です。
【選択肢別解説】
1:× 破産手続開始の決定を受けても、区分所有者である限り管理費債務は発生し続けます。
開始決定後に生じる管理費は、住戸が破産財団に属していれば破産管財人が財団債権として支払うことになり、「支払義務を負わない」とはいえません。
また、免責の対象となるのは破産手続開始前の原因に基づく債権(破産債権)です。
2:× 区分所有者が管理費等について有する債権は、債務者たる区分所有者の特定承継人に対しても行使することができます(区分所有法8条)。
買主が滞納の事実や額を知らなかった(善意)としても、支払義務を免れることはできません。
3:○ 滞納者が行方不明であっても、管理組合は訴えを提起することができます。
訴状等は公示送達の方法で送達することができ、判決を得ることが可能です(民事訴訟法110条)。
4:× 時効の利益は、あらかじめ放棄することができません(民法146条)。
管理規約に「消滅時効を援用できない」と定めても無効であり、時効が完成すれば滞納者は時効を援用できます。
なお、管理費の消滅時効は5年です(民法166条1項1号)。
【ポイント】
特定承継人は善意でも滞納管理費を承継します。
時効の利益は事前放棄できないので、規約で援用を禁じることはできません。