共用部分の変更(その形状又は効用の著しい変更を伴わないものを除く。)又は規約の変更を集会で決議する場合に関する次の記述のうち、区分所有法の規定によれば、適切なものはいくつあるか。
ア集会決議の要件に関し、共用部分の変更については、規約で別段の定めをして区分所有者の定数のみを過半数まで減ずることはできるが、規約については、同様の変更はできない。
イ共用部分の変更は、区分所有者全員の承諾があれば、集会によらず書面による決議ですることができるが、規約の変更は、集会によらず書面による決議ですることはできない。
ウ集会の招集通知を発するに際して、共用部分の変更にかかる議案については、議案の要領を各区分所有者に通知しなければならないが、規約の変更にかかる議案については、その必要はない。
エ規約の変更は、その規約事項について区分所有者間の利害の衡平が図られなければならない。
正答2
解説
正解は2(適切なものはア・エの二つ)。
共用部分の重大変更と規約の変更について、決議要件の緩和、書面決議、招集通知の議案の要領、利害の衡平を比較する問題です。
【選択肢別解説】
ア:○ 共用部分の重大変更は、区分所有者及び議決権の各4分の3以上の多数による集会の決議で決しますが、区分所有者の定数は規約で過半数まで減ずることができます(区分所有法17条1項ただし書)。
一方、規約の変更(区分所有法31条1項)にはこのような緩和規定はありません。
イ:× 区分所有法又は規約により集会で決議すべき事項については、区分所有者全員の承諾があるときは、書面又は電磁的方法による決議をすることができます(区分所有法45条1項)。
これは規約の変更についても同様です。
「規約の変更は書面による決議ですることはできない」は誤りです。
ウ:× 集会の招集通知を発する場合、共用部分の重大変更の議案だけでなく、規約の設定・変更・廃止の議案についても、議案の要領を通知しなければなりません(区分所有法35条5項)。
エ:○ 規約は、専有部分若しくは共用部分又は建物の敷地若しくは附属施設につき、区分所有者間の利害の衡平が図られるように定めなければなりません(区分所有法30条3項)。
よって適切なものはア・エの二つです。
【ポイント】
「区分所有者の定数を規約で過半数まで減らせる」のは共用部分の重大変更だけです。
議案の要領の通知が必要なのは、共用部分の重大変更・規約の設定変更廃止・大規模滅失の復旧・建替え等の特別決議事項です。
※2026年4月施行の改正区分所有法では、集会決議の要件や招集手続が見直されています。