正答4
解説
正解は4です。
棘果長(SMD)が何を反映する計測値かを理解しているかを問う問題です。
棘果長は上前腸骨棘から内果までの距離です。
上前腸骨棘と下肢の位置関係がずれる外傷では、左右差が生じます。
【選択肢別解説】
1:× 股関節後方脱臼では、骨頭が寛骨臼の後上方へ転位します。
下肢は上前腸骨棘に対して近位へずれるため、棘果長が短縮して左右差が出ます。
2:× 大腿骨頸部骨折では、遠位骨片が殿筋などに引かれて近位へ転位します。
患肢は短縮し、棘果長に左右差が出ます。
3:× デュベルニー骨折は腸骨翼の単独骨折です。
上前腸骨棘を含む骨片が筋の牽引で転位すると、計測の起点がずれて棘果長に左右差が出ます。
4:○ マルゲーニュ骨折は、骨盤の前方と後方が縦に骨折する骨盤垂直重複骨折です。
上前腸骨棘を含む骨盤の半側と下肢が一体となって上方へ転位します。
そのため上前腸骨棘から内果までの距離は変わらず、棘果長に左右差は出ません。
一方で、臍から内果までの臍果長には左右差が生じます。
【ポイント】
棘果長は「上前腸骨棘より遠位」の異常を、臍果長は骨盤を含めた異常を反映します。
マルゲーニュ骨折は棘果長正常・臍果長短縮となる点が頻出です。