高齢者の大腿骨頸部骨折の看護について、正しい組合せを一つ選べ。
a 人工骨頭置換術後は脱臼を予防するため、股関節を屈曲する。
b 術後は回復を促進させるため、ベッド上安静を長くする。
c 一時的にせん妄が起こりやすい。
d 腓骨神経麻痺をおこしやすい。
正答4
解説
正解は4です。
大腿骨頸部骨折の術後に起こりやすい合併症と、その予防を問う問題です。
【記述別解説】
a:× 誤った記述です。
人工骨頭置換術後は、股関節の深い屈曲・内転・内旋で脱臼しやすくなります。
股関節を屈曲させるのではなく、深く曲げる姿勢を避け、外転枕などで軽い外転位を保ちます。
b:× 誤った記述です。
高齢者は長い臥床で廃用症候群、肺炎、深部静脈血栓症、褥瘡などを起こしやすくなります。
術後は安静を長くするのではなく、早期離床と早期リハビリテーションを進めます。
c:○ 正しい記述です。
高齢者は手術の侵襲、痛み、環境の変化、睡眠不足などをきっかけに、一時的な意識障害であるせん妄を起こしやすくなります。
d:○ 正しい記述です。
下肢が外旋位になると、膝の外側にある腓骨頭がベッドなどに圧迫されます。
腓骨頭の近くを通る腓骨神経が圧迫されると、足関節を背屈できない下垂足となります。
【選択肢別解説】
1:× aとbはどちらも誤りです。
2:× dは正しいですが、aは誤りです。
3:× cは正しいですが、bは誤りです。
4:○ cとdはどちらも正しい記述なので、正しい組合せです。
【ポイント】
腓骨神経麻痺の予防には、下肢を中間位に保ち、腓骨頭を圧迫しないことが大切です。
足背のしびれや、足関節を背屈できるかを観察して早期に発見します。