正解を2つ選んでください。
正答4・5
解説
正解は4と5です。
早産低出生体重児は、脳室周囲の白質が傷つく脳室周囲白質軟化症(PVL:periventricular leukomalacia)を起こしやすいです。
この病変は側脳室の後方(三角部周辺)に好発し、視放線や頭頂・後頭葉の白質を障害します。
【選択肢別解説】
1:× 脊髄は運動や感覚の伝導路であり、視空間認知には関わりません。
2:× 前頭葉は運動や遂行機能に関わります。
早産児の視空間認知障害の中心となる部位ではありません。
3:× 側頭葉は聴覚や記憶、物の形の認識に関わります。
視空間認知の障害に直接関係する部位としては挙げられません。
4:○ 頭頂葉は、物の位置や空間関係を把握する背側経路の中心です。
PVLによる頭頂葉の白質の障害が、視空間認知障害の原因となります。
5:○ 後頭葉は視覚情報を最初に処理する視覚野がある部位です。
視放線の損傷も含め、後頭葉の障害は視覚認知の障害につながります。
【ポイント】
運動障害が軽いPVLの子どもでも、図形の模写や空間の把握が苦手な「視覚認知障害」が学齢期に目立つことがあります。
【用語】
脳室周囲白質軟化症:早産児に多い、側脳室の周りの白質が低酸素や虚血で傷つく脳の障害である。
早産低出生体重児:妊娠37週未満で生まれ、出生時の体重が小さい(2,500g未満)子どものことである。
視放線:外側膝状体から後頭葉の視覚野へ視覚情報を伝える神経線維の束である。
視空間認知:物の位置・方向・距離などの空間的な関係を捉える認知機能である。