正答3
解説
正解は3です。
舌の大部分を切除すると、舌が口蓋に届かず、構音や嚥下が障害されます。
その対策として、口蓋側を厚くして舌が届くようにする補綴装置を用います。
【選択肢別解説】
1:× 口蓋閉鎖床は舌亜全摘術後の構音改善の装置ではありません。
口蓋の瘻孔や欠損を覆い、鼻腔への漏れを防ぐ装置です。
2:× ホッツ床は舌亜全摘術後の装置ではありません。
口蓋裂の乳児に用い、哺乳を助け、顎の発育を誘導する装置です。
3:○ 舌接触補助床(PAP)が適しています。
口蓋部を厚くして口蓋の位置を下げ、動きの小さい舌でも口蓋に接触できるようにします。
4:× 軟口蓋挙上装置(PLP)は舌亜全摘術後の装置ではありません。
麻痺した軟口蓋を持ち上げ、鼻咽腔閉鎖を助ける装置です。
5:× バルブ型スピーチエイドは舌亜全摘術後の装置ではありません。
短い軟口蓋の後ろに栓を付けて鼻咽腔を狭くする装置です。
【ポイント】
舌接触補助床は、舌がんの術後や神経筋疾患で舌の動きが悪い場合に、構音と嚥下の両方を改善します。
鼻咽腔閉鎖不全にはスピーチエイドや軟口蓋挙上装置を用いると整理しましょう。
【用語】
舌亜全摘術:舌のほとんどを切除する手術で、構音や嚥下に大きな影響を与える。
舌接触補助床:口蓋を厚くして舌が届きやすくし、構音や嚥下を助ける補綴装置である。
口蓋閉鎖床:口蓋の孔や欠損をふさいで、鼻腔への呼気や飲食物の漏れを防ぐ装置である。
ホッツ床:口蓋裂の乳児に用い、哺乳を助けて顎の発育を誘導する装置である。
軟口蓋挙上装置:麻痺などで動きの悪い軟口蓋を持ち上げて、鼻咽腔の閉鎖を助ける補綴装置である。
バルブ型スピーチエイド:鼻咽腔の閉鎖不全を補うために、咽頭部のすきまをふさぐ装置である。