正答1
解説
正解は1です。
声が小さく気息性で、抑揚に乏しく単調な発話は、運動低下性構音障害の特徴です。
安静時の口唇の振戦は、パーキンソン病に特徴的な静止時振戦です。
【選択肢別解説】
1:○ 大脳基底核(黒質のドパミン神経)の障害で起こるパーキンソン病の症状です。
小声・単調・気息性嗄声・静止時振戦がそろっています。
2:× 延髄の障害では球麻痺が起こり、弛緩性構音障害を示します。
開鼻声や嚥下障害が目立ち、静止時振戦はみられません。
3:× 顔面神経核の障害では顔面筋の麻痺が起こります。
口唇音の障害は出ますが、小声や単調な発話、振戦はみられません。
4:× 小脳の障害では失調性構音障害が起こります。
断綴性の発話や爆発性の発話、企図振戦が特徴で、静止時振戦ではありません。
5:× 舌下神経の障害では舌の麻痺や萎縮が起こり、舌音の構音が障害されます。
発声の問題や振戦は説明できません。
【ポイント】
振戦は「静止時振戦=大脳基底核(パーキンソン病)」「企図振戦=小脳」と区別しましょう。
運動低下性構音障害では、発話速度が速まる加速現象もみられます。
【用語】
大脳基底核:大脳の深部にある神経核の集まりで、運動の調整や開始に関わる。
気息性:声に息の漏れる音が混じり、かすれて聞こえる声の性質である。
振戦:自分の意思とは関係なく、体の一部がリズミカルにふるえる不随意運動である。
運動低下性構音障害:声が小さく単調で、話す速さや抑揚が乏しくなる構音障害で、パーキンソン病で多くみられる。
延髄:脳幹の最下部にあり、呼吸や嚥下、発声に関わる神経の中枢がある。
静止時振戦:力を抜いて安静にしているときに現れるふるえで、パーキンソン病に特徴的である。