正解を2つ選んでください。
正答2・3
解説
正解は2と3です。
片側声帯麻痺は、反回神経や迷走神経の障害で、一側の声帯が動かなくなる状態です。
麻痺側の声帯が正中に寄らないため、発声時に声門が閉じきらなくなります。
【選択肢別解説】
1:× 片側声帯麻痺は右側ではなく左側に多いです。
左反回神経は大動脈弓を回って走行が長いため、胸部の手術や大動脈瘤、肺がんなどで障害されやすいからです。
2:○ 気息性嗄声を呈します。
声門が閉じきらないすき間から呼気が漏れるため、息もれの多い声になります。
3:○ 麻痺側声帯は萎縮します。
神経の支配を失った内喉頭筋が萎縮するため、声帯が細くなり弓状になります。
4:× 最長発声持続時間は延長ではなく短縮します。
声門閉鎖不全で呼気が無駄に漏れるためです。
5:× 気管挿管が原因の場合は、予後不良ではなく比較的良好です。
挿管による麻痺は一過性のことが多く、自然に回復することがよくあります。
【ポイント】
治療には、音声訓練(プッシング法など)のほか、声帯内注入術や甲状軟骨形成術Ⅰ型があります。
誤嚥を伴うことがあるため、嚥下機能の評価も重要です。
【用語】
片側声帯麻痺:反回神経などの障害によって、一側の声帯が動かなくなる状態である。
反回神経:迷走神経から枝分かれして喉頭の筋の大部分を支配し、声帯の動きに関わる神経である。
気息性嗄声:声帯が閉じきらず息が漏れることで生じる、息もれの多いかすれた声を指す。
最長発声持続時間:できるだけ長く一定の高さと大きさで声を出し続けたときの、その持続時間を指す。
声帯内注入術:麻痺した声帯に物質を注入して声帯を膨らませ、声門が閉じやすくなるようにする手術である。
内喉頭筋:喉頭の内部にあって、声帯の動きや声門の開閉を調節する筋の総称である。