正答2・3
解説
本問は採点除外(公式で2と3のどちらも正解とされた問題)です。
本試験では、1つを選ぶ問題として出題されました。
厚生労働省は「正解となる選択肢が複数あった為、複数の肢を正解として採点する。」と発表し、2と3のどちらも正解としました。
顎骨壊死の原因薬として代表的なのは、骨吸収抑制薬である骨粗鬆症治療薬です。
一方、抗菌薬は顎骨壊死の治療で感染を抑えるために用いられる薬です。
「関連する」を治療まで含めて読むと抗菌薬も当てはまるため、2も正解とされたと考えられます。
【選択肢別解説】
1:× 高脂血症治療薬(スタチンなど)は、顎骨壊死の原因薬として知られていません。
治療にも用いられません。
2:○ 抗菌薬は顎骨壊死の原因薬ではありません。
ただし、顎骨壊死では露出した骨の周囲に感染が起こりやすく、治療として抗菌薬や抗菌性の洗口剤が用いられます。
この関わりから、正解の一つとされたと考えられます。
3:○ ビスホスホネート製剤やデノスマブなどの骨粗鬆症治療薬(骨吸収抑制薬)は、薬剤関連顎骨壊死の代表的な原因です。
抜歯などの侵襲的な歯科処置が発症の契機となります。
4:× 抗血栓薬は、抜歯後の出血に注意が必要な薬です。
顎骨壊死の原因薬ではありません。
5:× 高血圧症治療薬は、顎骨壊死の原因薬として知られていません。
降圧薬で問題になる口腔の副作用は、カルシウム拮抗薬による歯肉増殖です。
【ポイント】
骨吸収抑制薬を使用中の患者では、抜歯の前に歯科医と処方医が連携して対応を検討します。
口腔衛生を保ち感染を防ぐことが、顎骨壊死の予防の基本です。
【用語】
顎骨壊死:顎の骨の血流が失われて骨が死んだ状態で、抜歯などをきっかけに生じることがある。
骨粗鬆症治療薬:骨がもろくなる骨粗鬆症で、骨量の減少を抑え骨折を防ぐために用いる薬である。
抗血栓薬:血液が固まって血管をふさぐのを防ぐ薬で、抗凝固薬や抗血小板薬を含む。