正解を2つ選んでください。
正答1・3
解説
正解は1と3です。
エビングハウス(Ebbinghaus, H.)は、記憶と忘却を初めて実験的・数量的に研究した心理学者です。
彼の忘却研究で用いられた材料と測定法を問う問題です。
【選択肢別解説】
1:○ エビングハウスは、意味や連想の影響を除くため、子音・母音・子音からなる無意味つづりを記憶材料として用いました。
2:× 系列初頭効果は、リストの最初のほうの項目がよく思い出される現象です。
系列位置効果として、主に後の自由再生の研究で体系化されました。
3:○ エビングハウスは、一度覚えた材料を再び覚え直すのに要する時間がどれだけ減るかを測る再学習法を用いました。
その節約の割合(節約率)から忘却曲線を描きました。
4:× 分散学習は、休みを挟んで学習するほうが効率がよいという学習方法の研究テーマです。
忘却研究の材料や測定法の中心ではありません。
5:× 感覚記憶は、刺激を短時間そのまま保持する記憶の段階です。
スパーリングなどの後の研究で示された概念です。
【ポイント】
エビングハウスの忘却曲線では、学習直後に忘却が急速に進み、その後はゆるやかになります。
「無意味つづり・再学習法・節約率・忘却曲線」をひとまとまりで覚えましょう。
【用語】
再学習法:一度覚えた材料をもう一度覚え直させ、要する時間や回数の減り方から記憶の保持をみる方法である。
無意味つづり:意味をもたない子音と母音の組み合わせで、記憶実験の材料に使われる文字列である。
系列初頭効果:覚える項目の並びの最初の部分が、よく思い出される現象である。
節約率:一度覚えたものを再び覚え直すとき、どれだけ手間が省けたかを示す割合である。
分散学習:学習を一度にまとめて行わず、時間を空けて何回かに分けて行う方法である。
忘却曲線:学習後の時間の経過と記憶の保持量の関係を示した曲線で、直後に急速に低下する。