正解を2つ選んでください。
正答2・4
解説
正解は2と4です。
舌半側切除後は、舌の動きと形が制限され、舌を使って作る音の明瞭度が低下します。
唇や声門で作る音は、舌の影響をあまり受けません。
【選択肢別解説】
1:× 「パパ」の[p]は上下の唇で作る両唇音で、舌を使いません。
舌切除の影響は小さいです。
2:○ 「チチ」の子音は、舌の前方を歯茎から硬口蓋にかけて接触させて作る破擦音です。
舌の前方の動きが制限されるため、明瞭度が低下します。
3:× 「ママ」の[m]は両唇で作る鼻音で、舌を使いません。
舌切除の影響は小さいです。
4:○ 「ココ」の[k]は、舌の奥(舌背)を軟口蓋に接触させて作る軟口蓋破裂音です。
舌の挙上が不十分になるため、明瞭度が低下します。
5:× 「ハハ」の[h]は声門で作る摩擦音で、舌の接触を必要としません。
舌切除の影響は小さいです。
【ポイント】
舌切除後の構音障害では、舌と口蓋の接触を補うために舌接触補助装置(PAP)が用いられます。
障害されやすい音は、切除範囲によって舌尖音・舌背音のどちらが中心かが変わります。
【用語】
舌半側切除:舌がんなどの治療で、舌の左右どちらか半分を手術で取り除くことである。
発話明瞭度:話した内容が聞き手にどの程度正確に伝わるかを示す程度である。
破擦音:閉鎖を作ったあと、ゆっくり開放して摩擦の音を伴わせる子音である。
舌接触補助装置:舌と口蓋の接触を補って、構音や飲み込みを助ける口の中に入れる装置である。
舌背:舌の背にあたる面で、軟口蓋に接してカ行などの音を作るときに働く。